店舗建築設計

今までの商店

今までの商店は売りたいという気持ちがお客様に伝わっています。雰囲気も、入りにくい、落ち着かない、一度行ったら飽きる、時代遅れと結果、お客様は楽しくないと判断されます。

買い物意欲も、陳列、ディスプレーが楽しくない、照明が薄暗い、吸引力の無い店構えと結果、欲しいものがないと判断されます。楽しくない、欲しいものが無いとお客様は店に足を運ばなくなります。

雰囲気が悪く、買い物意欲を刺激する仕掛けがありませんでした。

お客様の意を満たすには?お客様は何を求めるのか?を理解しお客様が行ってみたい!と思っていただかないといけません。

これからの商店

これからの商店は「一度は行ってみたくなる」を演出しないといけません。

雰囲気も、店をイメージできる店構え、吸引力のある、魅力ある店構え、独特、こだわりを感じる○○風、「見る」を楽しめる、そこに行くだけで楽しくなることが大切です。

買い物意欲をそそる仕掛けも、照明演出(落ち着ける、わくわく)、楽しめるディスプレー、心を満足させる、楽しくなる わくわくする仕掛けが必要です。

活気があることも必要不可欠です。ちょっと行ってみたくなる、にぎわう市場的ストリート、そこに行きたくなる カフェテラス的な仕掛け、人が行きかう、パティオなどの「ほっ・・」とする空間が活気を演出します。

雰囲気、買い物意欲をそそる仕掛け、活気を商店の環境に基づき周囲の景観を取り込んだ表現をし、なおかつ個性を打ち出すものとしてお店づくりをすることで、お客様に行き届いたサービスや求められた商品があるとお客様に判断され、 満足感を増し「行ってみたい!」「また行きたくなる」と客足を増やすことができます。

作品:トリアノン

名称:トリアノン
所在地:防府市大字新田字東道脇1003-6
設計監理:三好建築設計事務所
施工:極東建設㈱
工期:1993 年 7 月~1993 年 11 月
構造:鉄骨造3階建
用途:フランス料理及びイタリア料理専門店
敷地面積:515.66 ㎡
建築面積:189.104 ㎡
延べ面積:390.301 ㎡
トリアノン

〔設計のねらい〕

かつて人々はあこがれた。そびえ建つマンハッタンのビル街、シンプルそのものの空間、無表情の中にある繊細さ、だが、そこには何かが欠けていたのではないか。
シンプルな生活に慣れた人々は、あまりにもあっけらかんとした風に魅力を感じなくなった。
刻と共に流れるはずの自分が、時刻に追われ己さえも見失っている。
人が人を恋しがるように、求め合うように、心が「ほっ」とする一時を、頬をなぜる風、夕暮れの長い影、スロ-モ-ションの様に時が流れ、目ま苦しく忙しいだけの自分に休止符の打てる、そんな居場所を提供したい。

トリアノン
トリアノン

作品:山口地ビール サンレミド・プロヴァンス

名称:山口地ビール サン・レミ・ド・プロヴァンス
所在地:山口市大字小鯖
設計監理:三好建築設計事務所
施工:高橋建設㈱
工期:1997 年 5 月~1997 年 9 月
構造:鉄骨造2階建
用途:ビアレストラン・ビール工場
敷地面積:2,625.32 ㎡
建築面積:685.21 ㎡
延べ面積:996.53 ㎡
山口地ビール サンレミド・プロヴァンス

〔設計のねらい〕

目まぐるしく移り変わる時代の時は、我が身を振り返る事無く過ぎ去って行きます。
そんな時は、戦後、アメリカの影響を受け、シンプルな空間を冷たく通り過ぎて行きました。
今の大人達は、高度成長の波と共に、いつしか己の存在すら忘れ、がむしゃらに走り続けることが、自分の人生とすら考え、 今の経済大国を築き上げて来ました。
50年間働き続け、得た物は…。
今の大方の人々は、そんなとてつもない時代の歯車の中で、ほんのちっちゃな安らぎと幸せを掴む事を、必死に求めています。
あまりにもむなしくて寂しい物です。
その姿は、滑稽にすら思えます。こんな事を言っている私も例外では有りません。
コンビニとファミレスで一日が過ぎ去る若者も、こうした時代の背景の中でいつしか大きな歯車と、打ち寄せる波に巻き込まれて行ってしまう事でしょう。

自分の陰の長さを感じる頃、そんな一日に終止符を打ち、「ふ~っ」と、ため息をつき、ほろ苦い口ざわりと、ほんのりとしたミルクの甘みが、気高くこうばしい香りと共に、口の中に広がった時、心の隅々まで我が身の存在を知ることが出来る事でしょう。久々に合う友達と、たわいも無い話で夕暮れを過ごすことも、コ-ヒ-の器に触れながら、長い時を見つめ合える、 恋人どうしの居場所でもあるはずです。人々が集い、様々な対話で賑わう「間」を演じるには、そこが、要求された空間である事と同時に、心配りの出来た演出をする必要が有るでしょう。

山口地ビール サンレミド・プロヴァンス
山口地ビール サンレミド・プロヴァンス